【起業前】最高のスタート切るために知っておきたい26のキーワード

スタート

こんなはずじゃなかったのにってぐらい起業後はすごく忙しくなってしまうものです。
やらないといけないことや、考えないといけないことがとにかくたくさん。
起業したものの、なかなか本業に力を入れらないってこともよくあります。

そんな起業後の大変な時期を超えるためには起業前の準備が肝心。なかでも経営戦略を立てることがほんと大切です。

 

そうはいっても経営をしたことがないと経営戦略なんて立てることもできませんし、そもそも何から手をつければいいのか・・・。

そこで、まずは経営戦略を立てるうえで大切な26のキーワードについて把握します。これらのキーワードを理解することで、経営戦略の作成をスムーズに進めることができます。

最高のスタートを切るためにぜひ役立ててみてください。

No word meaning
1 ゴーイングコンサーン 企業の活動は将来もずっと続いていくといった前提
2 オープンシステム 外の環境と相互に関係があるシステム(企業はこれにあたり、原材料市場、金融市場、労働市場、製品市場の4つの市場と活動)
3 クローズドシステム オープンシステムの逆。外の環境とは閉ざされた内側だけの活動を行うシステム
4 経営理念 行動指針、抽象的・理念的な目的、規範、理想、価値観
5 経営ビジョン 自社の望ましい未来像
6 経営行動基準 経営理念をもとに具体化された行動指針
7 CI(Corporate Identity) 社名、イメージカラー、ロゴなど企業イメージや行動様式の統一化を図っていくこと。経営理念に基づく
8 ドメイン 事業領域
9 ドメインを設定すると
  1. 事業展開の発案につながる
  2. 必要な経営資源が明確になる
  3. 一体感が増す
10 ドメイン設定の範囲
  1. 狭すぎる=顧客の範囲が狭くなる
  2. 広すぎる=経営資源が散らばる、たくさんのライバル
11 ドメインの定義
  1. 「モノ」ベース=発想が広がりにくくなる
  2. 「コト」ベース=ターゲット、製品が不明確になりやすい
12 企業ドメインの決定 展開していく事業の範囲、組み合わせを決定
13 事業ドメインの決定 事業の範囲を決定。ターゲット、ニーズの決定
14 エーベルの3次元枠組 ドメインを考える時には、どんな顧客に対して、どんな機能を、どのような技術によって提供していくか
15 ドメインコンセンサス ドメインは環境に応じて変化させる。変更に伴って、組織内部のみならず、組織外部とも合意(コンセンサス)を得る
16 コアコンピンタス 企業の独自性を生み出す組織能力(経営資源の組み合わせで)

  1. 市場アクセス
  2. 顧客利益に貢献
  3. 模倣困難
17 VRIO分析 自社の経営資源を分析する手法

  1. Value:資源の価値
  2. Rarity:資源の希少性
  3. Inimitability:資源の模倣困難性
  4. Organization:組織
18 資源の模倣困難性
  1. 企業独自の歴史によって形成
  2. 形成要因が不明
  3. 社会的な要因でできている
  4. 特許
19 シナジー 相乗効果。複数の事業をすることで、別々にやるよりも大きな成果が出ること
20 相補効果 お互いに足りない部分を補い、需要の変動や資源が足りないときに対応でき、大きな成果が出る
21 範囲の経済 複数の事業をすることで経済的になる
22 規模の経済 規模や生産量が増えるに従い、平均費用がしだいに減っていく
23 PDSサイクル
  • 計画(Plan)
  • 実行(Do)
  • 統制(See)
24 PDCAサイクル
  • 計画(Plan)
  • 実行・命令(Do)
  • 測定・評価(Check)
  • 必要に応じて修正(Action)
25 期間計画
  • 短期計画:1年以内
  • 中期計画:2~3年
  • 長期計画:3~5年
26 経営計画の作成プロセス
  1. ガイドライン(トップマネジメント)
  2. 中長期計画(各部門)
  3. 全社計画(トップと各部門のすりあわせ)
  4. 事業計画(各部門)
  5. PDCA(経営企画部門)

企業活動とは

ゴーイングコンサーン 企業の活動は将来もずっと続いていくといった前提
オープンシステム 外の環境と相互に関係があるシステム(企業はこれにあたり、原材料市場、金融市場、労働市場、製品市場の4つの市場と活動)
クローズドシステム オープンシステムの逆。外の環境とは閉ざされた内側だけの活動を行うシステム

企業活動は外の世界と関わっていかなければ成り立ちません(オープンシステム)

具体的には、金融市場と原材料市場、労働市場からそれぞれ経営資源を調達し、企業で付加価値を付けた後、製品市場に商品やサービスを提供します。

この活動を未来永劫続けていくことが企業活動ともいえます(ゴーイングコンサーン)

企業のスタート

経営理念 行動指針、抽象的・理念的な目的、規範、理想、価値観
経営ビジョン 自社の望ましい未来像
経営行動基準 経営理念をもとに具体化された行動指針
CI(Corporate Identity) 社名、イメージカラー、ロゴなど企業イメージや行動様式の統一化を図っていくこと。経営理念に基づく

企業スタート時にはいろいろと準備しなくてはいけないことがあります。その中でも経営理念と経営ビジョン、経営行動基準はなによりも先に決めておかなくてはいけない重要なことです。

経営理念は、会社文化みたいなもので価値観や理想といったとても大切なものになります。たいていは創業者が決めています。

経営ビジョンは未来像です。将来のある時期のゴールを示したものです。期間として中期的(2~3年後)なものを指します。

経営行動基準は具体的な行動指針です。経営理念をもとにして経営ビジョンに向かっていくために必要なものを設定します。

CIは社名、イメージカラー、ロゴなどを使って、会社の統一感を図っていくことになります。通常は経営理念、経営ビジョン、経営行動基準が決まった後に考えていきます。

ドメイン

ドメイン 事業領域
ドメインを設定すると
  1. 事業展開の発案につながる
  2. 必要な経営資源が明確になる
  3. 一体感が増す
ドメイン設定の範囲
  1. 狭すぎる=顧客の範囲が狭くなる
  2. 広すぎる=経営資源が散らばる、たくさんのライバル
ドメインの定義
  1. 「モノ」ベース=発想が広がりにくくなる
  2. 「コト」ベース=ターゲット、製品が不明確になりやすい
企業ドメインの決定 展開していく事業の範囲、組み合わせを決定
事業ドメインの決定 事業の範囲を決定。ターゲット、ニーズの決定
エーベルの3次元枠組 ドメインを考える時には、どんな顧客に対して、どんな機能を、どのような技術によって提供していくか
ドメインコンセンサス ドメインは環境に応じて変化させる。変更に伴って、組織内部のみならず、組織外部とも合意(コンセンサス)を得る

いよいよ経営戦略の中身について触れていきます。まずはドメイン。

ドメインは事業領域のことです。簡単に言ってしまえば商売内容のことです。何の商売を中心に事業を進めていくのかを決めます。単純そうですが、なかなかそうでもありません。

ドメインの設定には3つの意味がある

  1. 事業展開の発案につながる
  2. 必要な経営資源の明確になる
  3. 一体感が増す

まず、ドメインを設定すると、どのように進めていけばいいかというアイデアが出てきます。

次に、必要なモノが明確になります。

最後に、やることが決まると一体感も増してきます。

このようにどんな商売をするか決めると、決めたことによる良い効果が出るので、悩む暇があったらササッと決めてしまったほうがいいですね。

ドメインの設定範囲と定義

【範囲の設定】

狭すぎると、お客様となるであろう人たちも当然少なくなります。

一方、広すぎると、現在持っている経営資源だけでは全てをカバーしきれないかもしれません。

 

【モノに定義するか、コトに定義するか】でも話は変わってきます。

「モノ」に定義すれば、事業自体はスムーズに進むかもしれませんが発想が広がりにくくなります。

例えば、ドメインをエンピツと定義したとします。エンピツですので、小学生をメインターゲットにしていけばいいという発想がすぐ出ます。

しかし、ただのエンピツなのでどのように他へと展開していけばいいのかという発想の広がりは出にくくなります。

一方、「コト」に定義すれば、発想はいろいろとしやすいでしょうが、製品を何にすればいいのかという問題が出てきます。

例えば、ドメインをエンターテイメントと定義したとします。エンターテイメントですので、お客様が楽しく満足すればなんでもありなわけです。

遊園地を作ったり、おもちゃを作ったりそれこそほんとなんでもありです。発想はとても広がりやすいでいいのですが、なんでもありだからこそ決められないといった問題も出てきます。

また、頑張っていろいろなことに手を広げたとしても、自社の経営資源だけではまかないきれなくなる可能性も出てきます。

 

設定の範囲と定義に関しては、それぞれ決めていくときにメリット・デメリットがあって当然です。メリット・デメリットを認識して個別に対応していくことが大切です。

ドメインの2軸

企業のドメイン、事業のドメインと2つの軸でもドメインは存在します。

企業ドメインはこれから展開する事業の範囲組み合わせを考えます。自社がどんな企業なのかをしっかり頭に入れた上で決めていくことが重要です。

事業ドメインは、企業ドメインで決めた事業の中身を考えます。ターゲットは?ニーズは?製品は?といったことを考えていきます。

エーベルの3次元枠組

  1. どんな顧客に?
  2. どんな機能を?
  3. どのような技術で届ける?

ドメインを決めたあとは、上記の3つの順番に落とし込んでいきます。そうすることでドメインがより明確になります。

明確になれば、メリット・デメリットも見えてきます。そうすれば足りないところを補うように考え、行動ができるようにもなります。

ドメインコンセンサス

事業をしているとドメインを変えたいってことがあります。あって当然ですね。

創業当初とは時代が変わってしまった、自社の強みが変わってしまったなど、いろいろな理由が考えられます。変更は避けられない場合もあります。

変更にあたっては会社の中の合意を得ることはもちろんのこと、外に対しての合意(コンセンサス)も得ることを忘れないようしましょう。

昨日まで八百屋だったのに、今日は魚屋じゃあ取引業者さんもビックリしてしまいますよね。あと、投資をしている投資家もいきなり投資先のドメインが変わったら都合がよくありません。

競争に勝つために

コアコンピンタス 企業の独自性を生み出す組織能力(経営資源の組み合わせで)

  1. 市場アクセス
  2. 顧客利益に貢献
  3. 模倣困難
VRIO分析 自社の経営資源を分析する手法

  1. Value:資源の価値
  2. Rarity:資源の希少性
  3. Inimitability:資源の模倣困難性
  4. Organization:組織
資源の模倣困難性
  1. 企業独自の歴史によって形成
  2. 形成要因が不明
  3. 社会的な要因でできている
  4. 特許

事業が始めり、製品を市場に投入すれば競争が始まります。ここでは基本的な競争に対しての考え方について説明します。

コアコンピンタス

まず競争となったときに大切になってくるのが組織の力です。とくに経営資源を組み合わせて生まれる組織の力(コアコンピンタス)は非常に大切です。競争も優位になります。

コアコンピンタスがあれば以下のことで優位になります。

  • 市場アクセスの幅が広がる
  • 顧客利益に貢献することが簡単になる
  • 模倣が困難になる

VRIO分析

経営資源そのものにスポットあてて競争に優位かをみていくのも大切です。

  • Value:資源の価値
  • Rarity:資源の希少性
  • Inimitability:資源の模倣困難性
  • Organization:組織

まず、資源の価値、希少性はそれだけで市場に大きなインパクトをあたえ競争に優位に働きます。

次に、コアコンピンタスのところでもでてきましたが、模倣が困難なことは経営資源にとっても同様に優位に働きます。マネできない経営資源はそれだけで価値があります。

最後に組織組織も経営のためには大切な経営資源になります。これも競争を優位に進めるためには大切です。

資源の模倣困難性

VRIO分析の中でも、資源の模倣困難性はいくつかあるので掘り下げてみましょう。

マネされない資源というと以下の4つに分けてみることができます。

  1. 企業独自の歴史によって形成
  2. 形成要因が不明
  3. 社会的な要因でできている
  4. 特許

1.の企業独自の歴史は、「秘伝のタレ」を想像すればわかりやすいでしょう。長い企業の歴史の中で出来上がってきた資源は、なかなか他ではマネできません。

2.の形成要因は、競争相手からの視点になります。競争相手に自社の経営資源がどのように出来上がっっているのかがわからない状態、これも十分競争を優位に進めることができます。

3.の社会的な要因は、法律など企業外の力が働いて築かれたものになります。世の中が変わってしまったことによって優位になってしまった。そういうことはどんな時代にも少なからずありますね。

4.の特許は説明するまでもないでしょう。製品の特許、技術の特許など、いろいろな特許によってマネをされない状況を生み出すわけです。

シナジー

シナジー 相乗効果。複数の事業をすることで、別々にやるよりも大きな成果が出ること
相補効果 お互いに足りない部分を補い、需要の変動や資源が足りないときに対応でき、大きな成果が出る
範囲の経済 複数の事業をすることで経済的になる
規模の経済 規模や生産量が増えるに従い、平均費用がしだいに減っていく

シナジーは相乗効果ともいい、違うスキルや人が集まって一緒にやると、別々でやっているときよりも大きなパワーを発揮して、より大きな成果をもたらすことができるといったものです。経営資源に置き換えてみても同じことが言えます。

「たし算」じゃなくて「かけ算」といったイメージです。

それではシナジーに関連して3つほど関連したキーワードを紹介しましょう。

相補効果

相補効果は、足りない部分を補い合うことで大きな成果を出すといったものです。

足りないものといっても、事業の計画段階からやってくるものではなく、ほとんどの場合事業が進んでいる最中にやってきます。

突然のブームの到来、材料の高騰など、当初計画してのとは違うことが起きた瞬間に補いあうことが大切です。

チャンスをつかんだり、ピンチを避けたりするときには相補効果を意識してみてください。

範囲の経済

範囲の経済はシナジーと似て、複数の事業を掛け合わせていくことで効果を発揮していきます。しかし、シナジーと違う点はあくまでも「経済的であること」です。

経済的とは、すなわちお金が節約できることになります。

シナジー効果はとにかくお金をたくさん稼ぐことにベクトルが向いているのに対して、範囲の経済はとにかくお金を節約することにベクトルが向いています。

規模の経済

範囲の経済が出て来たので、規模の経済についても説明します。

これも経済的だという観点ではありますが、範囲の経済と違うのは「たくさん」作ることで経済的であることを達成することにあります。

例えば、1日16時間稼働している工場があるとします。工場を運営するには、材料費や電気代といったやればやるだけかかる「変動費」という費用と、工場に設置している機械の代金「固定費」という費用があります。

機械の代金はもうすでに支払っているので、使おうが使うまいが固定されて費用として計上されてしまいます。だったら、1日16時間だった稼働時間を24時間にしてしまったほうがお得です。生産時間の規模を広げてしまおう。これが規模の経済にあたります。

100万円の機械で50万個の製品を作れば、1個当たりの生産費用は2円ですよね。でも、規模の経済を発揮して100万個の製品を作れば、1個当たりの生産費用は1円になります。

マネジメント

PDSサイクル
  • 計画(Plan)
  • 実行(Do)
  • 統制(See)
PDCAサイクル
  • 計画(Plan)
  • 実行・命令(Do)
  • 測定・評価(Check)
  • 必要に応じて修正(Action)

事業が始まったあとのことについてもちょっと触れておきます。

事業が始まったらマネジメントをしていかなくてはなりません。マネジメントに終わりはありません。何度も回していきます。そこで使うのがPDSサイクルやPDCAサイクルになります。

事業がうまくいってトップダウンでガンガンできるのならPDSサイクルをどんどんまわすことで利益が上がります。

しかし、現代は環境の不確実性がとても高いのでPDSサイクルでは通じないことがほとんどです。そういった場合は、PDCAサイクルを使っていきましょう。最近はこちらのほうがよく使われています。

経営計画の作成プロセス

経営計画の作成プロセス
  1. ガイドライン(トップマネジメント)
  2. 中長期計画(各部門)
  3. 全社計画(トップと各部門のすりあわせ)
  4. 事業計画(各部門)
  5. PDCA(経営企画部門)

最後に経営計画の作成について。ここでは具体的な作り方ではなく、あくまでもプロセスについて触れていきます。

  1. ガイドライン(トップマネジメント)
  2. 中長期計画(各部門)
  3. 全社計画(トップと各部門のすりあわせ)
  4. 事業計画(各部門)
  5. PDCA(経営企画部門)

1.のガイドラインは、前述している企業のスタートの中にある、経営理念、経営ビジョン、経営行動基準になります。これをトップマネジメント、ようするに経営のトップに関わる人が作ります。

2.の中長期計画と3.の全社計画、4.の事業計画は、前述しているドメインの部分が関わってきます。事業領域が決まると、いろいろな計画を決めることができます。

そして計画を作成したら、5.PDCAサイクルを回しながら事業を進めていきます。

 

以上、これから起業を目指す人が知っておくべき26のキーワードについて説明をしました。

ここで出てきたキーワードを知っておくだけで、起業前後のお金と時間をだいぶ節約できるはずです。

スタート

ABOUTこの記事をかいた人

畑本アントニールイス(アント)Antony Louis Hatamoto/2015.10〜広島県三次市地域おこし協力隊/中小企業診断士をTACで学習中(2017合格予定)/主に地域おこし、情報発信、経営の3点に関連した情報を研究、発信します/田舎での起業、経営に特化したコンサルタント(協力隊任期後)